就職活動に必要なコミュニケーション能力って何？

自分の話を聞いてもらうことがコミュニケーションではない

学生経験しかない人にコミュニケーション能力とはどういったものだと思うかを聞いてみると、話が上手い人だと答えることが多いです。

話が上手いとはどういったことかと聞くと、お笑い芸人や芸能人のように自信をもって自分のことを話すことができること、と考えているようです。

確かにこういった人もコミュニケーション能力が高いといえるのかもしれませんが、就職活動で求められるコミュニケーション能力とはずれる部分が多いように思います。

就職活動で求められるコミュニケーション能力は、「話す」こと以上に「聞く」ことも重視されているからです。

相手が求めていることをしっかり把握することが重要

就職活動のコミュニケーション能力で重要なのは「聞く力」です。

「聞く力」といわれてもいまいちピンッとこない人もいるかもしれませんが、相手が何を求めているのか、相手がまだ気づいていない大事なことは何かを、しっかり自分の中で把握する力だと考えておくとよいでしょう。

「話す」ことが上手い人というのは、聞いた後に回答をする部分が上手い人のことですので、聞くことが上手くない人も多いのです。

面接では、質問されていることをしっかり把握してから、その質問に対する適切な答えをする必要があります。

もし、質問をしっかり把握することなく適当な回答をしているようでは、評価を得ることは難しいでしょう。

また、面接官が質問してはいないことや気づいていないことでも、面接官が必要としているだろう情報があるのであれば、こちらから考えて伝えておく必要があります。

面接官は面接に慣れているとはいっても、毎回、応募者の魅力を十分引き出す質問ができているとは限らないからです。

そのまま面接が終わってしまえば、自分の魅力を十分伝えることなく終わってしまうのですから、本来なら得られた評価が得られなくなってしまいます。

こうなると、応募者だけが損をするのではなく、面接官も魅力的な応募者を評価することができなかったわけで、そのまま不採用にしてしまうと、企業としても損なことになってしまうのです。

相手が何を求めているのかを「聞く力」、相手が何を求めているのかを「推し量る力」がやはり話すことの上手さ以上に重要なのです。

仕事でも聞く力が重要

「聞く力」が就職活動で重視されているのは、仕事でも重要な能力だからです。

営業にしても、技術職にしても、「お客様の必要としているものをしっかり把握する」ことが何よりも重要です。

お客様は必ずしも、自分の必要としているものを把握しているわけではないので、お客様が必要としているだろうものを自ら推し量って、提案する力も必要になります。

こういった前段階の準備がしっかりできていることで、はじめて、適切な商品やサービスを提供することができるのです。

仕事や商売というと、良いものを作り、良いサービスを提供すればよいと思うかもしれませんが、それは２番目に重要なことだと思ってよいでしょう。

• 1番目に重要なのは、お客様の求めていることを把握すること。
• 2番目に重要なのは、お客様に良いものやサービスを提供すること。

この順序を逆にしてしまっている人も多いので、就職活動の段階から把握できていれば、仕事をはじめてからも、きっとうまくいくはずです。

まとめ

就職活動では、コミュニケーション能力が重視されています。

コミュニケーション能力では、「話す力」以上に「聞く力」のほうが大事です。

面接官が何を知りたいのか、何を知らなければならないのか、を「聞く力」を発揮して、しっかり把握してから回答するようにしましょう。