大学中退後に士業の国家資格を取得する

最終更新日:2018年6月19日

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大学中退後の進路の選択肢として、

  • 「弁護士」
  • 「公認会計士」
  • 「税理士」
  • 「社会保険労務士」

といった、士業の国家資格の取得を考える人もいると思います。

士業の国家資格を取得すれば、資格を利用して就職活動が行えるので、「大学中退」という経歴が採用選考で問題になることがほぼなくなります

また、就職した後の仕事には、士業の資格取得者が独占的に行える業務があることが多いので、仕事がなくなるような事態に陥る可能性が低く、将来独立をして高額の報酬を得られる可能性もあります。

そこで、ここでは、「士業の国家資格の種類」や「資格取得に必要な勉強時間」「資格試験の受験資格」などについて解説します。

また、実際に士業の資格を取得した方にインタビューをした記事の紹介もしているので、チェックしてみてください。

1. 士業の国家資格の種類

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士業の国家資格というと「弁護士」をイメージする人が多いかもしれませんが、その他にも魅力的な資格がたくさんあります。

士業関連の国家資格で人気のある資格には、以下のものがあります。

それぞれの仕事内容と平均年収を見ていきましょう。

※平均年収は、当社の独自リサーチです。働き方(組織に勤務、独立開業など)によって、実際の年収とは違いが出てきます。

弁護士
弁護士は、社会正義のために戦う法律のプロです。

あらゆる法律を使いこなして、裁判の弁護や交渉、法的な相談や代理業務などを行い、トラブルから依頼者を守ります

仕事のやり方次第では依頼者の人生が変わってしまうという、責任の重い仕事ですが、仕事が成功すれば、大きな達成感が得られます。

また、収入や地位、名声といった社会的信頼度が高く、将来の独立開業に強い職業です。

☆弁護士の平均年収

約1,088万円

日本弁護士連合会
公認会計士
公認会計士は、監査と会計の専門家です。

企業が経営状況を正しく公表しているかを調査して、財務状況を第三者の立場から評価します。

監査の他にも、会計業務やコンサルティング業務を行うことができるので、監査法人や会計事務所だけではなく、独立開業や一般企業のさまざまな分野で活躍することができます。

さらに、税理士の登録をすれば、税務業務も行えるようになります。

医師や弁護士とともに、日本の三大国家資格と言われることもあり、収入や社会的信用度、安定性は抜群によい職業です。

☆公認会計士の平均年収

約927万円

日本公認会計士協会
税理士
税理士は、税務に関するスペシャリストです。

企業や納税者の代わりに、会計処理や納税の書類作成、申請・申告をしたり、税金の相談やアドバイスを行います。

税理士事務所や企業内の税務部門で活躍している人もいますが、国家資格の中でも独立開業がしやすいので、自分の事務所を持つ人も多いです。

☆税理士の平均年収

約833万円

日本税理士会連合会
司法書士
司法書士は、法律に関する書類作成の専門家です。

不動産登記や商業登記、相続登記といった「登記業務」を得意として、裁判所・検察庁・法務局に提出する書類作成や手続き、代理などを行います。

また、経営に関する法律を企業にアドバイスしたり、家庭裁判所への調停や審判の申立といった裁判業務など、法的な仕事を幅広く手掛けます。

司法書士は、行政書士よりも取得するのが難しいのですが、行政書士にしかできない書類作成があるので、両方の資格を取得して「書類作成のエキスパート」として活躍している人も多いです。

☆司法書士の平均年収

約708万円

日本司法書士会連合会
社会保険労務士
社会保険労務士は、企業の労務管理を適切にして、従業員の労働環境を整えるスペシャリストです。

従業員にとって働きやすい職場環境をつくるために、労働条件や社会保険についての指導や相談、手続きの代行をします。

デスクワークや細かい作業が多いので女性にも向いていて、女性比率は29.5%と、法律を扱う士業の中では女性の割合が高いです。(※1)

☆士業に占める女性の割合(2017年)
  • 社会保険労務士 29.5%
  • 弁護士     18.4%
  • 司法書士    16.8%
  • 税理士     14.5%
  • 公認会計士   13.7%
  • 行政書士    13.4%
☆社会保険労務士の平均年収

約617万円

(※1)日本弁護士連合会「弁護士白書2017年版

全国社会保険労務士会連合会
行政書士
行政書士は、官公署に提出する書類作成の専門家です。

法務局に提出する書類は司法書士の管轄なので作成できませんが、
  • 国の機関や役所などの行政機関へ提出する書類(営業許可、会社設立、車庫証明、日本国籍取得など)
  • 権利や義務、事実証明に関する書類(遺産分割協議書、交通事故調査書、示談書、念書、告発状、会社・法人の定款など)
といった、私たちの暮らしに近い手続きや申請の書類作成を多く手掛けることができます。

数年の経験を得た後に独立開業をする人や、司法書士や社会保険労務士の資格を取得して、業務範囲を広げる人も多いです。

☆行政書士の平均年収

約605万円

日本行政書士会連合会
中小企業診断士
中小企業診断士は、中小企業の経営コンサルタントです。

企業の経営状態を診断して、経営のアドバイスをします。

あまり聞きなれない士業だと感じる人もいるかもしれませんが、20~40歳代のビジネスパーソンに聞いた「取得したい資格ランキング(総合)2016」(※2)では、堂々の1位に輝いた、注目されている資格です。

☆取得したい資格ランキング(総合)2016
  • 1位 中小企業診断士
  • 2位 TOEIC(R)テスト(470~730点未満)
  • 3位 TOEIC(R)テスト(730~860点未満)
  • 4位 TOEFL(R)テスト
  • 5位 宅地建物取引士
☆中小企業診断士の平均年収

約600万円

(※2)NIKKEI STYLE「仕事で使える資格は何か~資格ランキング2016」2016年1月12日

一般社団法人 中小企業診断協会

これらの国家資格について、勉強時間や合格率、受験資格などについて詳しく見ていきましょう。

2. 士業の国家資格取得のための勉強

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国家資格を取得すれば就職しやすくなったり、高額の給料がもらえる可能性があるということで、安易に勉強をはじめる人もいます。

しかし、資格を取得するためには、長期間の勉強が必要になるので、

  • 勉強することを最後まであきらめない覚悟がある
  • 勉強時間を確保できる時間的・金銭的余裕がある

の二つの条件を満たす必要があります。

士業の国家資格取得には、これだけの負担があっても取得する価値はあると思いますが、勉強をはじめる前にどれくらいの勉強時間が必要かは知っておきたいです。

2-1. 士業の国家資格取得に必要な「勉強時間」

資格取得に必要な知識がまったくない状態から勉強をはじめて、合格するまでに必要なおおよその勉強時間を紹介します。

独学でも勉強できますが、ここでは専門学校などに通うことを前提とします。

あくまで一般的な傾向ですので、効率的な勉強ができる人はもっと短い時間で合格する人もいます。

弁護士
約8,000~1万時間
公認会計士
約3,000時間~5,000時間
税理士試験
約2,500~5,000時間
司法書士
約2,000~3,000時間
社会保険労務士
約800~1,000時間
行政書士
約800~1,000時間
中小企業診断士
約800~1,000時間

おすすめ

士業の国家資格取得を目指す人も、求人情報サイトのスカウト機能にプロフィールを登録しておくとよいでしょう。

スカウト機能に登録しておくと、プロフィールに興味を持った企業からオファーが届きます

今の自分がどのような企業から興味を持ってもらえるのか知ることができたり、さまざまな業界の企業からオファーが届くことで新たな可能性を見つけられたりする場合があります。

スカウト機能は、リクナビNEXTで提供されているので、ぜひ利用してみてください。

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3. 士業の国家資格の「合格率」と「受験資格」

士業の国家資格の「合格率」と「受験資格」のアイキャッチ画像

国家資格を取得するには、受験をしなければならないのですが、それぞれの国家資格には受験資格があります。

また、試験の合格率も、国家資格によって違うので、ここで紹介していきます。

弁護士司法試験の合格率と受験資格
<弁護士司法試験合格率>
  • 平成28年度 受験者数 6,899人 合格者数 1,583人 合格率 22.9%
<弁護士司法試験受験資格>

法科大学院を修了」もしくは「司法試験予備試験に合格」する必要がある。受験資格を取得後5年以内に合格する必要あり。

<司法試験予備試験合格率> (短答式試験受験者数と口述試験合格者数から算出)
  • 平成28年 受験者数 10,442人 合格者数 405人 合格率 約3.8%
司法試験予備試験に合格した人は、2017年の実績で72.5%の人が司法試験に合格しており、法科大学院卒業者を抑えて1位の割合です。

<司法試験予備試験受験資格>

制限なし(大学在学中、高校生でも受験できる)

<法科大学院合格率>

各大学によって異なる

<法科大学院受験資格>

4年制の大学を卒業していることが必要(出身学部は問いません)
公認会計士試験の合格率と受験資格
<公認会計士試験の合格率>
  • 平成28年 受験者数 10,256人 合格者数 1,108人 合格率 10.8%
<受験資格>

制限なし
税理士試験の合格率と受験資格
<税理士試験の合格率>
  • 平成28年 受験者数 35,589人 合格率 13.2%(科目別の合計)
税理士試験は、5科目それぞれ60%以上の得点を取れば合格できます。同時に合格する必要はなく、合格した科目に関しては、有効期限がありません。

<税理士試験の受験資格>

学識(学歴)」「資格」「職歴」「認定」のいずれか1つを満たす必要があります。

詳しくは、国税庁のホームページで確認することができます。
司法書士試験の合格率と受験資格
<司法書士試験の合格率>
  • 平成28年 受験者数 16,725人 合格数 660人 合格率 3.9%
<司法書士試験の受験資格>

制限なし
社会保険労務士の合格率と受験資格
<社会保険労務士の合格率>
  • 平成28年度 受験者数 39,972人 合格者数 1,770人 合格率 4.4%
<社会保険労務士の受験資格>

社会保険労務士の受験資格を得るには、「学歴」「実務経験」「厚生労働大臣の認めた国家試験合格」の3つの方法があります。

詳しくは、社会保険労務士試験オフィシャルサイトで確認することができます。
行政書士試験の合格率と受験資格
<行政書士試験の合格率>
  • 平成28年度 受験者数 41,053人 合格者数 4,084人 合格率 9.95%
<受験資格>

制限なし
中小企業診断士試験の合格率と受験資格
<中小企業診断士試験の合格率>
  • 平成28年 受験者数 13,605人 合格者数 2,404人 合格率 17.7%
<中小企業診断士試験の受験資格>

制限なし
免除制度あり

4. 士業の国家資格取得者に取材をしてきました

公認会計士として活躍している方に、

  • 大学中退後に士業の国家資格を取得すること
  • 公認会計士や税理士のこれから

などについて質問をして聞いてきました。

大学中退者や士業の国家資格取得を目指している人に、役立つ情報がたくさんあるので、ぜひチェックしてみてください。

小松秀一朗さんの写真公認会計士・税理士として大活躍中の、小松秀一朗さんに取材しました。

5. まとめ

士業の国家資格は、難易度が高いものが多く、勉強時間が1,000時間以上かかる場合もよくあります。

安易に資格取得を目指すのではなく、これだけの時間、勉強することができかもう一度確認して、それでも目指したいという覚悟ができてから勉強をはじめるようにしたいです。

大学中退後のその他の進路については、以下の記事で紹介しているので、こちらも参考にしてみてください。

choices.jpg大学中退後に選べる全ての進路一覧

大学中退者
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第1位
JAICセカンドカレッジ
JAICセカンドカレッジは、大学中退者向けの、研修付きの人材紹介サービスです。

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リクナビNEXT
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