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派遣法の規制緩和。3年後の派遣社員、正社員化が無くなる?

最終更新日:2017年10月5日

派遣法の規制緩和。3年後の派遣社員、正社員化が無くなる?のアイキャッチ画像数年前まで、日雇い派遣やワーキングプア、非正規雇用者の不安定な就業形態が問題とされ、派遣法は規制を強める方向に法改正が行われてきました。

しかし、徐々に景気が持ち直してきたこともあるのか、派遣法に関して規制を緩和するという方向に舵を切る展開になってきているようです。

派遣社員を3年ごとに変えれば、派遣社員に仕事を任し続けられるようになる

これまで、特定の業務以外では、3年という派遣社員雇用期限が定められていました。

3年後に企業は派遣社員を正社員化するか、クーリング期間という3ヶ月ほどの派遣受け入れをしない期間を設ける必要がありました。

クーリング期間を設けた場合には、再度派遣社員を活用することができていました。

しかし、今回法改正が検討されている内容では、

派遣労働、全ての職種で無期限に 厚労省が法改正の方針

どんな仕事でも派遣労働者にずっと任せられるように、厚生労働省は、労働者派遣法を改正する方針を固めた。企業は働き手を3年ごとに代えれば、すべての職種で長く派遣を使える。一方で働き手からすると、派遣という不安定な立場が固定される恐れもある。

1985年にできた派遣法は、派遣労働者に仕事を任せるのを「例外」として制限してきた。これを緩和することで、すべての仕事を長く派遣に任せられ、労働政策の転換点となる。

労使の代表が参加して28日開いた厚労省の審議会に、現行ルールをやめる同省案が示された。同案によると、通訳や秘書など「専門26業務」以外では最長3年しか派遣に仕事を任せられない仕組みを廃止する。一方、1人の派遣労働者が同じ職場で働ける期間を最長3年とする。

出典:朝日新聞デジタル (11月28日)

となっています。

つまり、企業は、3年間派遣社員を雇った後に、別の派遣社員に変更すれば継続して派遣社員を使い続けることができるようになるようです。

企業側に取っては、クーリング期間という派遣社員を使えない期間がなくなることで、その業務に関してはずっと派遣社員を使うことができるようになります。

しかし、3年という区切りがなくなってしまうために、これまでの法律であれば正社員化されていた人がいたかもしれないケースでも、他の派遣社員に変えられるだけになる可能性が出てきます。

はじめから、派遣社員という雇用形態は有期の働き方ですので、問題はないといえばその通りなのかもしれませんが、規制強化路線からの急激な規制緩和路線への変更には驚かされます。

将来、派遣社員、正社員の働き方はどう変わるのか?

今回の検討案が採用され、派遣社員をいつまでも企業が使い続けられるようになると、一定の業務は派遣社員を使うという慣習ができてくると思います。

これまでであれば、派遣社員を使い続けるのが難しいために、正社員にするのか、派遣社員にするかという判断が企業毎に行われていました。

しかし、派遣社員を雇い続けることが簡単になると企業毎の判断はなくなってしまい、その業務なら派遣社員というのが慣例のようになって、特定の業務が派遣社員で埋め尽くされるということになっていくと思われます。

それは、正社員の立場からしてみれば、自分たちの働ける業務が限定されてくることになり、正社員になりたい人からすれば、より採用されるのが難しくなるということです。

社会に与える影響としては、これまで派遣社員を使っていたり、正社員を使っていたりとまちまちだった業務の多くが、派遣社員に変更される可能性が高くなるので、正社員の働き口が減っていくのは間違いないでしょう。

まとめ

このニュースが出てから様々な人のコメントを見ていると、同一労働同一賃金が先だろうという見解がありました。

同一労働同一賃金というのは、正社員だろうが、派遣社員だろうが、同じ労働をしていれば同じ給料をもらえるというものです。

今回の規制緩和路線でますます非正規社員の数は増えていくと思われますが、派遣社員というのは本来有期で働かせることができる社員のことで、低賃金で働かせることができる社員ではありません。

ですので、これからも規制緩和を進めるのであれば、同一労働同一賃金を実現する必要があります。

2013年11月29日に作成
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